そうめんといえば揖保乃糸というくらい、揖保乃糸は有名なブランドですよね。兵庫県の揖保川中流域で作られる揖保乃糸の歴史は実に600年以上もあり、そうめんの国内シェアの40%を占めるほど。

でもよくスーパーで見かける赤色の帯の揖保乃糸とは別に、黒色の帯の揖保乃糸もたまに見かけたりして、違いは何だろうと気になっていたんです。というわけで買ってみました。

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揖保乃糸のお試しそうめんセットです。右から順に、赤、黒、紫の帯のそうめんの束がそれぞれ三つずつ入っています。

まず揖保乃糸さんのホームページの情報と照らし合わせて、それぞれの特徴を見ていきましょう。

赤帯 上級品
太さ:0.70〜0.90mm

「揖保乃糸」の中で歴史のある帯の手延べそうめんです。伝統製法を活かし製品になるまで熟成と延ばしを繰り返し11工程を経て造りあげます。全生産量のおよそ85%を占め、最もご愛顧頂いている名品です。

出典:揖保乃糸

上級品というくらいだから、かなりレベルの高いやつかと思いきや、揖保乃糸の中でも一番普通のやつだったんですね。でも赤帯にはお世話になってますし、普通にうまいですよね。

紫帯 縒りつむぎ(よりつむぎ)
太さ:0.70〜0.90mm

国内産小麦だけを使用したそうめんです。絹のように輝く細さと、ゆがいた後の麺のつやも良く、もちもちとした食感、そして小麦本来の風味が味わえる逸品です。

出典:揖保乃糸

なるほど素材にこだわって作られていて、そしてもちもちした食感があるというわけですか。麺の太さは上級品と変わらないようです。

黒帯 特級 
太さ:0.65〜0.70mm

上質の原料小麦粉を使用して、厳寒期(12月〜翌年2月)につくられる絶品です。
製造は組合が選抜指定した熟練製造者に限定されています。贈答用として最もご愛顧頂いている名品です。

出典:揖保乃糸

特筆するべきは麺の太さ。上級品よりも0.05mm〜0.2mm細いのです。データーだけでなく触った感じ細いのがわかります。特級の麺の本数は一束で上級よりも八十本も多いそうです。

揖保乃糸にはこの他にも最上位の三神や、一年間熟成させた熟成麺など色々ありますが、今回はこの三つを食べたいと思います。

 

そして茹で上がったお三方。確かに真ん中の特級の麺が若干細いのがみて取れます。麺を洗う際も、特級の麺はふわりと柔らかく、より繊細な麺だとはっきりわかります。

ではいただきましょう。でもせっかくそうめんを食べるということで、

たっぷりの薬味を用意しました。なかなか特級や紫帯の縒りつむぎなんかを食べる機会はありませんからね。

ではいただきます。

まずは赤帯、上級品から

まずはいつもの赤帯、上級品。

普通に美味しい揖保乃糸です。食べ慣れた味と食感ですが、質の高さは周知の通り。

今日食べるそうめんの中では最低ランクですが、大方のそうめん売り場ではキングの位置にいるわけですからね。美味しい、美味しいよ上級品。

続いて特級

そして黒帯、特級。少し写真では伝わりにくいのですが、間違いなく細い!箸で掴んだだけで、上級品との違いがわかります。

そして食べてみて驚いた。

食べ比べてみると上級品との差は歴然。舌触りが繊細で、喉越しがなめらか。そして麺は細いのに、噛むとしっかり麺一本、一本が感じられる……なるほど、こりゃ高級品だわ。

もう一度、上級品を食べてみると、いつもはあんなに美味しい上級品の麺がごわごわして感じてしまう。うーん、罪深い。

最後は縒りつむぎ

そしてラスト、紫帯の縒りつむぎ。

これは上級品と太さが一緒だから、大した違いないだろうと思っていたのですが、明確な違いが!

麺に弾力があり、もちもちとしている。

上級品の麺をもう一度食べてみても、やっぱり印象は変わりません。もちもちと弾力のある麺。これまたうまい。

紫帯の揖保乃糸はあまり見かけませんが、スーパーにあったら手に取ってしまいそう。

結論

三つ食べてみて大体の結論が生まれました。

赤帯、上級品は普通に美味しい。

紫帯、縒りつむぎはもちもち。

黒帯、特級は繊細かつなめらか。明白に高級品。

これを押さえておけば、大方の特徴は捉えらえるはずです。

黒帯はもちろんのこと、なかなか紫の縒りつむぎも美味しかった。価格的にも雲の上の存在の「三神」や二年寝かせた「古(ひね)」なんかも機会があったら食べて見たいですね。実に奥深し、揖保乃糸の世界。

 

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